公開日:2019年7月13日
WealthNavi(ウェルスナビ) for SBI証券とは、預かり資産・運用者数がロボアドバイザートップのウェルスナビの提携サービスです。
運用方法は通常のウェルスナビと同じですが、サービス内容が異なっている部分があります。今回は、WealthNavi(ウェルスナビ) for SBI証券の特徴や通常のウェルスナビとの違い、始め方について解説します。
WealthNavi(ウェルスナビ)やSBI証券については、以下記事を参考にどうぞ。
目次
出典:SBI証券
ウェルスナビ for SBI証券とは、ウェルスナビ株式会社が提供するロボアドバイザー「WealthNavi」をSBI証券の顧客向けにカスタマイズした次世代の資産運用サービスです。
2017年1月からサービスを開始し、2年間で残高が400億円を突破しました。ウェルスナビは、SBI証券以外にも提携している企業が複数あります。
どこで始めても、運用方法や手数料は同じです。ただし、サービス内容に違いがあります。また、提携企業によってはキャンペーンを行っている場合があります。それでは、ウェルスナビ for SBI証券の特徴について見ていきましょう。
ウェルスナビ for SBI証券は、投資家に代わって資産を管理・運用するサービス。あらかじめ設定した投資方針と入金した金額に基づき、 最適なポートフォリオを自動で設定します。
そして、ウェルスナビ for SBI証券がポートフォリオ(資産配分)構築から投資商品の購入、実際の運用まですべて自動で行います。
さらに顧客一人ひとりの最適な資産運用を実現するため、投資運用会社であるウェルスナビがポートフォリオ状況を毎日チェック。必要に応じてリバランス(資産の再配分)などのメンテナンスを行います。
出典:SBI証券
ウェルスナビ for SBI証券独自のサービスとして、GAIAコンサルティングサービスがあります。
GAIAコンサルティングサービスとは、独立系のファイナンシャルプランナー会社である「ガイア」が、ウェルスナビ for SBI証券のセミナーにおいて提供する対面コンサルティングです。
対面で相談する機会が欲しい人には嬉しいサービスで、ウェルスナビ for SBI証券のメリットです。
出典:ウェルスナビ
マメタスとは、ウェルスナビが提供するおつり投資サービス。 クレジットカードや電子マネーでの買い物のおつりが、ウェルスナビのロボアドバイザーによって運用されます。
買い物のおつりで投資できるので、まとまった資金がなくても資産運用を続けられるのです。ただし、ウェルスナビ for SBI証券ではマメタスに対応していません。マメタスを利用したい場合は、通常のウェルスナビを選ぶ必要があります。
長期割は、資産運用を長く続けるためのサービス。ウェルスナビを続けた期間と運用期間に応じて、最大0.90%(年率)まで手数料が割り引きされます。
出典:ウェルスナビ
長期割は時間かかりますが、ウェルスナビを続けている投資家にとっておトクなサービスです。しかし、ウェルスナビ for SBI証券では、長期割に対応していません。長期割を利用するためには、直接ウェルスナビに申し込まなければなりません。これもデメリットの一つです。
ただし、ウェルスナビ for SBI証券はDeTAX(自動税金最適化)には対応しています。DeTAXとは、リバランス時の売却による利益や分配金と、運用の損失を合わせて税金を安くする機能です。
柴山CEOはウェルスナビ for SBI証券とのインタビューで、DeTAXの機能により年間0.4~0.6%程度の負担減になると述べています。
ノーベル賞受賞者が提唱した理論に基づいた資産運用のプロセスを、テクノロジーの力ですべて自動化。
世界の富裕層や機関投資家など、限られた層だけが利用してきた資産運用アルゴリズムや最先端の機能を、高度な知識や手間なしにスマホで手軽に始められます。
原則平日の20時までに入金すると、その日の夜にETFが自動で購入されます。日本または米国が祝日の場合は、翌営業日の夜にETFが購入されます。
簡単な質問に答えるだけで、ロボアドバイザーが最適なポートフォリオを作成。相場環境に一喜一憂することなく、適切な資産配分を維持し、合理的な投資行動を実現します。
出典:ウェルスナビ
効率的なポートフォリオとは、「リスクが同じなら期待リターンはもっとも高いものがいい」ということです。1990年にノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコビッツが「現代ポートフォリオ理論」で提唱した理論になります。
個人投資家が、自分で資産を選んで効率的なポートフォリオを組むのは困難です。しかも、市場の状況は時間の経過とともに変化するため、ある時点で最適だったポートフォリオがその後も最適とは限りません。状況に応じてリバランス(資産の入れ替え)を行う必要があるのです。
ロボアドバイザーなら、効率的なポートフォリオの組み合わせからリバランスまで、すべて自動で行ってくれます。中長期での資産運用を自動でサポートしてくれるのです。
出典:SBI証券
ウェルスナビ for SBI証券では、特集コンテンツと動画でわかりやすく解説する動画セミナー、対談コンテンツなどを見ることができます。さらに、WealthNavi会場セミナーの開催情報も確認できます。
WealthNavi for SBI証券とは?(2017/3/6撮影)
ウェルスナビの投資対象は、海外のETFです。ETFとは、証券取引所に上場している投資信託。ウェルスナビでは、低コストで流動性が高いETFが選ばれています。
資産クラス | 銘柄 | 運用会社名(ブランド名) | 信託報酬 | 運用開始 |
---|---|---|---|---|
米国株 | VTI | Vanguard | 0.05% | 2001/5/24 |
日欧株 | VEA | Vanguard | 0.09% | 2007/7/20 |
新興国株 | VWO | Vanguard | 0.15% | 2005/3/4 |
米国債券 | AGG | BlackRock (iShares) | 0.05% | 2003/9/22 |
物価連動債 | TIP | BlackRock (iShares) | 0.20% | 2003/12/4 |
金 | GLD | State Street (SPDR) | 0.40% | 2004/11/18 |
不動産 | IYR | BlackRock (iShares) | 0.44% | 2000/6/12 |
手数料は、預かり資産の評価額に対して年率1%(3,000万円を超える部分は年率0.5%)で、最低投資金額は10万円です。これらは、通常のウェルスナビと同じです。
自動積立とは、各金融機関の口座から、毎月一定金額を自動で引き落とし、積立投資を行うことです。追加の手数料はかからず、積立金額は1万円から指定できます。積立コースは以下の4つです。
毎月6日・12日・20日・26日・末日の中から1回選んで一定の金額を積立投資します。
毎月6日・12日・20日・26日・末日のすべての日で一定の金額を積立投資します。
毎月6日・12日・20日・26日・末日の中から複数回一定の金額を積立投資します。
毎月6日・12日・20日・26日・末日から複数回積立投資。引き落とし日ごとに設定した金額を積み立てます。
ロボアドバイザー口座で資産運用を始めるには、「ウェルスナビ for SBI証券口座」の開設が必要です。ウェルスナビ for SBI証券口座は最短当日で口座開設が完了し、すぐに取引が可能。口座開設料や口座管理料は無料です。
SBI証券総合口座の開設が必要です。次のリンクより口座開設が可能です。
1.SBI証券総合口座にログインした状態で、ロボアドバイザー(ウェルスナビ for SBI証券)口座開設ボタンを押します。
2.「ウェルスナビ for SBI証券」口座開設に関する承認事項画面で次の事項を確認。
確認後に「同意する」ボタンを押します。
3.ウェルスナビ for SBIの口座開設画面で本人確認書類をアップすれば口座開設終了です。
今回は、ウェルスナビ for SBI証券と公式のウェルスナビとの違いやはじめ方について解説しました。
◎ウェルスナビ for SBI証券と公式のウェルスナビの同じ点
◎ウェルスナビ for SBI証券と公式のウェルスナビの違う点
運用方針や投資対象は公式のウェルスナビと同じですが、サービス内容が異なる点もあるので注意しましょう。ただ、SBI証券に総合口座を持っていれば、当日にでもロボアドバイザーサービスを始められます。
SBI証券で株や投資信託を取引している方は、投資の幅を広げるためにもウェルスナビ for SBI証券の口座を開設するところから始めてみてはいかがでしょうか。